「協同の工業」は、オカムラが協力を基礎として生まれた「みんなの会社」であり、「従業員はみな平等」という創業以来の理念をあらわしています。岡村製作所(現：オカムラ)は、戦後、職場を失った技術者たちが、自ら新しい職場を建設し、生活の安定と向上をはかるために集まり、資金、技術、労働力を提供し合って1945年10月に創業しました。
そのためオカムラには、「資本家(オーナー)」と「雇用される者」という関係は存在しません。従業員はみな対等で、縁あって知り合い、オカムラを繁栄させるという同じ“こころざし”を持ったチームの一員です。大きな成果を生むため、互いに協力し合いチームワークを発揮するところに、「協同の工業」として発足したオカムラの礎があります。
1945年、神奈川県横浜市磯子区岡村町、創業者の設立の趣旨に賛同した航空機の技術者が集まり、資金、技術、労働者を提供し合う形で「協働の工業・岡村製作所」を立ち上げました。これがオカムラグループの原点です。
創業当時は、鉄やアルミの鍋など日常生活用品をつくっていましたが、その後、米軍クラブ向けのスチール製家具を製造したことから、デスクやイスなどのオフィス向けスチール家具の製造へと展開していきました。スチール家具製造の技術は、当時木製であった商品陳列棚のスチール化に活かされ、スチール製のストア用陳列棚(ゴンドラ)の製造を始めました。また、創業以来の当社の技術者たちの「動く製品」開発への夢や情熱から、1948年よりトルクコンバータの研究開発を行っており、国内初のトルクコンバータ式オートマチック車「ミカサ」の開発など、当時の先進分野において、優れた技術力と高品質を示しました。「動く製品」開発の技術は、今も物流システム機器やトルクコンバータの製造技術につながっています。
現在の主な事業である、オフィス環境事業・商環境事業・物流システム事業・パワートレーン事業は、先人達のさまざまな挑戦と確かな技術力により創業期に基礎が築かれました。
優れた機能とデザインの製品を発売したいという想いから、1963年にL.A.ダーリン社(米国 システムゴンドラ)との技術提携を結び、ストア用陳列棚と可動式間仕切の製造・販売を開始しました。
この頃、物流分野でも画期的な技術開発に成功し、1982年にはネスティア社(米国 ロータリーラック)と当社の技術供与によるライセンス生産契約を結び、ロータリーラックが世界に進出するきっかけとなりました。
1980年に最先端デザインの中心的役割を担い、働き方の研究を行う「オフィス研究所(現：ワークデザイン研究所)」を発足。OA化による働き方やオフィスの変化に合わせ、エルゴノミクスチェアやオフィスシステムなどを開発しました。
商環境事業ではデザイン性の高い冷凍冷蔵ショーケース「FONTANA(フォンターナ)」を発売し、従来の製品イメージを一新しました。また、生産拠点(神奈川・茨城)を拡充し生産力向上を図りました。
2002年にオカムラのフラッグシップとなるエルゴノミックメッシュチェア「Contessa(コンテッサ)」を発表。2018年にはトータルソリューション企業への変革とグローバル化に向けて、社名を「オカムラ」に変更しました。
電動昇降デスクやワークブースなどこれまでにない製品を開発し、働き方の変化に合わせたオフィス空間の提案を行っています。商環境や物流システム事業においては、省力化・省人化に対応したソリューションを提供しています。
時代の流れを捉え、提案力と製品力を磨き、
「需要創出型企業」への変革を加速する
